FCバルセロナのこととか思ったことを書く

FCバルセロナが好きなのでそれに関して思ったことを書きたいように書いたり、他のチームについても書いたりしたいです

救世主ウスマン・デンベレ またしても怪我

!?!?!?!?!?!?!?

 やはりあの男は期待を裏切らないらしい。キエフ戦では相手の脅威となりファティの得点に貢献した。あの男がいなければ勝てたかは怪しいだろう。シャビ監督のシステムでも重要な役割を担うだろうし、何よりも戦術的な側面が成長して、怪我も減れば、世界有数の選手になれるという期待があった矢先、とあるニュースが飛び込んできた。

 そうデンベレ・INJURE である。

 もはや見慣れたこの字面。それでも今回はあまりにも早すぎて目を疑った。しかしどうやらそうらしい。キエフ戦では元々15分ぐらいしか出る予定はなかったらしいが、チームを救うために30分近くの出場をしたらしい。そして結果的にはチームを救ったものの、怪我をしてしまった。ならば、なんとなくいい話に聞こえてこなくもない。

 しかしこの男、実はキエフ戦ではなく、その後の練習で怪我をしたらしい。ええ…

 離脱期間は諸説あるが、噂によると2週間らしい。次のセルタ戦が終わると代表ウィークであり、そのあと21日におそらくシャビの初戦とされるエスパニョール戦がある。離脱したのは今日(11/5)なので、その間実に2週間程度である。

 そう考えると怪我する時期にしてはマシなのかも知れない。どうせ代表ウィークだから試合はないし、その間にシャビが来るのであれば、シャビも戦術的な要求とか、怪我をしないように改善するとか、そう言ったことをみっちり仕込むことができるかも知れないからである。正直、シャビがきてこの男が改善することにめちゃくちゃ期待しているので、この代表ウィークの2週間近くを有意義に過ごして、見違える復帰をしてくれれば、別に文句はない。頼むシャビさん…

 それはそうと、デストも腰を怪我したようで、バルサは右ウイングが全滅してしまった。ガビやセルジロベルトを使うのか、ファティを右に回してバルデとかを左に置くのかとかが考えられるがどうしても攻撃力は減少するだろう。

 それにしても怪我人が毎回毎回多すぎる。デンベレだから文句が言われるが、冷静に考えるとバルサのメディカルがおかしいのではないか。この辺もシャビが来る際に一新できるといいのだが。

 と言った具合のデンベレ怪我事件でした。まあ怪我する時期はマシだったけど、今後も怪我しそうで怖い…エスパニョール、ベンフィカ共にバルサ相手は激しく来るだろうし、この試合でデンベレ使うのはもっと怖い…

 

シャビ・バルサ誕生間近だから現有戦力の振り返り

その前にCLの話

 超重要なキエフ戦を制し、16強への望みを残したバルサ。ポイントは6で、3位ベンフィカは4である。次のベンフィカ戦で勝てば、バルサは9ポイントで5ポイント差をつけることができる。そうなれば、仮にバイエルンに負けて、ベンフィカキエフに勝ったとしても、9と7なので突破ができるということである。

 つまり、ベンフィカに勝つことさえできれば突破が確定する。そういう意味では、おそらく今季で最も重要な試合の一つになるだろう。

 この試合は24日なので、すでにシャビが就任している。それまでにどこまで準備できるのかが鍵である。幸い、カンプノウでの試合なので、観客のサポートを受けて選手がいいプレーをできるので、一丸となって勝ちを目指して欲しい。

現有戦力

 シャビが来るということなので、バルサの現在の戦力を整理したい。シャビがあるサッドで採用している、3-4-3のシステムを考慮した上でどういった立ち位置になるのかも検討したい。雑にね。

 このシステムは、3バックの前に2ボランチを置き、その前にIHを2枚おき、その前に2枚のウイングと9番を置いたものである。従って、一般的なダイヤモンド型やフラット型とは違った珍しい配置になっている。

 最も、シャビがバルサでもこの並びを使うとは限らないので、普通に伝統の433の可能性も考慮したい。

 一応、今季出た選手中心なので全選手ではないです。

 

GK

テア・シュテーゲン

言わずと知れた守護神、最近はあまり冴えたセーブが見られないが、キエフ戦ではチームを救うセービングをした。シャビの元でビルドアップがより重要になってくるので、彼の技術はより輝くだろう。

・ネト

放出候補。正直テアが怪我しない限り出番はないし、控に甘んじるにはもったいない選手だから売っちゃった方が良さげ。

 

DF

・ピケ

長年バルサのディフェンスとして君臨している。経験値と高さ、ビルドアップ能力も高く、非常に良いCBである。懸念は最近怪我が多いことと、対人守備がそこまで強いというわけでもなく、足が遅いこと。ただし、シャビのシステムでは足の速いDFが重宝されるので、そういう点では怪しくなってくるかもしれない。

エリック・ガルシア

今季加入したカンテラ出身の選手。スペイン代表でも結構使われてる。特徴は優れた読みと鋭い縦パスや正確なフィード、また、コンドゥクシオンの動きも秀逸で持ち運ぶこともできる。と、いい点を上げると非常に現代的で素晴らしいDFなのだが、背後を取られがちだったり、カードをもらうことが多く、軽率なプレーをしてしまうことが多い。

・アラウホ

足が早く、高さがあり、対人では無類の強さを誇る。また、得点力も高く、セットプレーからはかなり可能性の高い選手となっている。この若さにしてリーダーシップを発揮しており、バルサへの愛というかそういった気持ちを見せるプレーもファンからは好かれている。ビルドアップでは穴となることがあり、マンマークでハイプレスをしてくるチーム相手では苦労することがある。シャビのシステムでは、そういった点がどう評価されるかによるが、足が早く対人が強いという点は合致している。

・ラングレ

最近エリガルやピケの不在の試合でちょくちょく出場している男。手癖が悪く良く退場したりPKを献上してどんよりしている。しかしエリガルの左利きバージョンとでもいうべき能力の高さと、決めきれないけど結構惜しいヘディングをすることの多い男でもある。今季はすっかり出番が減ったが、スタメンで出たキエフ戦の2試合は悪くなく、どっちも勝利しているので、ちゃんと使えばもっと機能するのかもしれない。エリガルとのコンビはビルドアップが安定して見てて気持ちいい。

・ミンゲサ

昨季のCB不足で急遽抜擢され、CB問題が解決されてからは主に右SBとして起用される若手カンテラーノ。クラシコで得点した。デストのような突破力やアルバのような飛び出しを持っているわけではなく、対人強くなった代わりに理解度の減ったセルジロベルトといった感じだろうか。今季は右SBとして計算されているが、シャビの3バックだと可変してCBと右SBをすることになることが考えられるので、ミンゲサは重要になってくるかもしれない。

・デスト

今季は右WGで出ることが多い。ドリブルが非常にキレキレであり、積極的に仕掛ける姿勢は今のチームに必要なものである。しかし、2人3人抜くようなものではないので、今のチームでは効果的に活用できていない。守備にも良く走るので、そのあたりもGOOD。ただ、シャビの戦術上、右はデンベレ的なTHE・ウインガータイプが重宝されるので、サイドバック的な選手は出番が減る可能性がある。

ジョルディ・アルバ

メッシと阿吽の呼吸を持っていた快速サイドバック。しかしデストのようにドリブルが上手いわけではないので、あくまでも近くの選手との連携が重要。飛び出してのクロスが必殺技だが、決してクロスが上手いわけではないので、メッシ不在の今季は以前のような活躍は見られない。と、思っていたが、それでも左SBとしては彼と他ではパフォーマンスが違うので、サイドバックを置く場合には重要かもしれない。この人もシャビシステムでは出番が減りそう。

・バルデ

左SB、足が速くドリブルが上手い。バイエルン戦でも違いを見せており、間違いなく将来性は以上に高く、アルフォンソ・デイビスのような選手になるかもしれない。最近はファティに変えて、ウイングで起用されることもあるので、シャビがそういう計算をしているならば、ファティのバックアッパーになる可能性はある。

・セルジ・ロベルト

便利屋というイメージがものすごく強い。中盤と右サイドでプレーし一定以上の品質を保証してくれる。しかし、武器といった武器がなく、他の選手に比べると、個で劣っている印象を受ける。しかし、長年の経験とバルサのサッカーを理解した気の利いたプレー、高い運動量など、縁の下の力持ち的な貢献をしてくれる。このポリバレント性は特にシャビのような可変を用いる場合には輝いてくる可能性もなくはない。

 

・ビッグサム

ビッグサムことウンティティ。究極の選手。股間を痛そうに抑えていたことが印象的である。ラポルタの前で男泣きをかましクラブへの残留を勝ち取った。一説によるとラポルタはクーマンに彼を使うように言ったらしいが結局解任されるまで使われなかった。練習試合ではラングレよりよかったとか、プレシーズンでは普通によかったとか、割と悪くない話を聞くわりに全然使われる気配のない男。

MF

セルヒオ・ブスケツ

バルサの心臓でありカピタンでありラ・ロハの心臓。まさにバルサのサッカーを体現するような選手であり、バルサバルサらしくあるには必要不可欠な存在。彼が良ければバルサは強いし彼が悪ければバルサは弱いと言えるぐらい、バルサな選手であり、彼を上手く使いこなせるかどうかが重要となってくる。

その技巧もそうだが、一番はサッカー観というかサッカーIQというか、一見わかりにくいところに凄さがある選手。即時奪回のための正確なポジショニング、相手の急所を見極める視野などとにかく素晴らしい選手(語彙力)。

そんな素晴らしい彼ももう33歳。しかもベンゼマとかと違って露骨に衰えが見えてきている。先日のラージョ戦では後ろからボールを掻っ攫われ、そのまま決勝点を挙げられるなど、どうもうっかりしたプレーが増えた印象。一説によると、周りのポジショニングが悪いからとか、戦術がマッチしていないとも言われるが、それを含めても衰えは否めないと思う。

とはいえ、ラロハではネーションズリーグ最優秀選手になったりだとか、非常に活躍しており、衰えたとはいえまだまだトップレベルの選手。

彼の活きるバルサは強いだろう。しかしシャビシステムはドブレピボーテを使うし、その上足が遅いので安泰とはいえないだろう。

 

・ぺドリ

昨季ブレイクした超新星18歳。すでに30歳のベテランのように落ち着いたプレーをする選手。バルサカンテラ育ちでもないのに、バルサフットボールに瞬く間に適合し、メッシとの阿吽の呼吸も強力な武器となった。クラブだけでなくA代表、オリンピックでもほとんど出場し、その存在を世界に知らしめた。しかし、無理が祟ってか、今季は怪我がちでほとんど出場していない。そのため、今季については判断が難しい。

常に相手と相手の間とライン間にポジショニングをしボールを引き出す。その正確なポジショニングから瞬時に前を向き、崩しのフェーズへ移行する。この一見シンプルなプレーがバルサの効果的な攻めを助けていた。このポジショニングは、意識すればできそうなことではあるが、他の選手を見ていると案外そういうことでもないらしい。加えて足技も持っており、課題はもう少し積極性が出てくるとよりイニエスタのような選手に近づけるだろう。

シャビのチームでは間違いなく主力になるだろう。

 

・フレンキー・デヨング

個人的には昨季のMVP。インパクトならぺドリだが、最も貢献したのはこの選手だと思う。守備に走り、ボールを運び、果敢に飛び出しゴールを取る。CBも難なくこなし、ビルドアップを安定させる。まさになんでもできるプレイヤーであり、現代フットボールの申し子とも言えるような、誰もが欲しい選手である。

しかし今季は昨季のような存在感はなく、平凡な存在になっている。理由は散々いったので割愛するが、監督が変わることでタスクが明確になり、ポジショニング等が修正されればむしろこれまで以上に化ける可能性がある。

この選手、成長曲線だけで言えばまだまだ底が知れないというのが昨季見ていて感じた印象である。

シャビのチームでは、シャビがカンテラ重視で中盤をカンテラに染めあげたりでもしない限りは、システム的にもドンピシャでフィットするだろう。その際シャビによる指導でどう成長するか、最も楽しみな選手の一人である。

 

・ガビ

今季出てきた17歳。バルサカンテラ出身のイケメン枠。かと思いきやいきなり代表選出で活躍するなど、ファティ、ぺドリに続くゴールデンボーイ

ポジショニングなどからぺドリと似ており、事実ぺドリ不在の間はその代役を見事に全うしている。守備面など、総合的な個としてはぺドリに軍配が上がるが、ガビはカンテラ仕込みのビジョンがあるため、他のカンテラ出身の選手との共有力が高い。また、ぺドリよりもより攻撃的な選手であり、ワクワクするようなプレーを見せてくれる選手でもある。懸念は毎試合カードをもらうような荒さと、若すぎるのでそこまで重い責任を負うようなことは避けたいことだろうか。

ぺドリが帰って来れば、出番が減る可能性はあるが、十分に出場機会は確保できるだろう。

・ニコ・ゴンザレス

たびたび出てくるブスケツの後継者っぽい人たちの中でも最も現実味のありそうな男。ただ試合を見てるとブスケツというよりむしろもう一人のフレンキー・デヨング的な印象を受けた。推進力、機動力、フィジカルと、動かないブスケツというよりはむしろ動いた方が輝きそうな選手に見えた。デヨングとの違いは、バルサのサッカーを知っていること。それが功じてか、最近の試合ではデヨングよりも効果的に見える。一方のデヨングは経験量や単純なスペックで上回っている印象。

先ほどブスケツが衰えているといったが、後継者は彼だろう。いや、何もソロピボーテにこだわることもないのかも知れない。シャビのシステムはドブレピボーテだから、彼とデヨングの2枚で中盤の底を勤めるのもアリだと思う。二人ともブスケツより遥かに動けるし速い。片方が推進力を活かして持ち上がったり、飛び出して攻撃参加したりなど、よりダイナミックな動きができるようになるかも知れない。

正直ここに一番可能性を感じている。シャビによってバルサ仕様になったデヨングと、もう一人のデヨング・ニコ。この二人がうまいこと機能すれば、バルサは単に美しいだけでなく、タフな相手とも戦い抜ける、厚みのあるチームになれるのではないだろうか。

 

・リキ・プッチ

クレで彼に期待しない男はいないだろう。バルサの下部組織出身で、おそらく最も期待したくなるようなプレーをする魔法使いである。6番を背負っていることからも想像できるが、シャビ的なターンをしつつサイドに展開したり、創造性のあるプレーをしたり、テンポのいいパスワークで敵陣に切り込んで行ったりと、バルサを活性化させることのできる選手である。

しかし、いいところだけ言えば素晴らしいが、今までバルベルデ、セティエン、クーマンが使う機会があったが、ほとんど出場はできなかった。(セティエンはそこそこ使ったが)

やはりちょっと接触しただけで浮くような軽さと、守備時に遅らせないで突撃する癖、それから落ち着くべき局面で攻め急いだりと、試合をうまく進めるという点では扱いの難しい選手である。

スタメン起用はほぼないので、使うなら途中からということになるが、その場合、試合を落ち着けたかったり、試合巧者ぶりを発揮したかったりする場合には出してはいけない選手なのだろう。逆に、どうしても得点が必要でなりふり構っていられない場合には、いいアクセントになるので、クーマンやセティエンは起用することがあった。

そして彼はシャビのお気に入りである。今どうかは知らないが、以前シャビは「私が監督ならリキプッチはスタメンで使う。」とまで言った選手である。なのでシャビ監督になれば、今までの不遇な扱いとは一転、地位を確立することができるかも知れない。しかし、デメリットも確かなので、そこに目を瞑るわけにはいかない。

めちゃくちゃ期待している選手だが、ラポルタと仲が良く、シャビにも気に入られているので、自分は出られると高を括っているように感じなくもない。皆が努力でスタメンを勝ち取ろうとしている中、一人だけ人気とコネでスタメンになろうとしているような印象を少し感じる。クーマンに練習態度を批判されたこともあったし、どちらかというと遊び人的な印象を受ける。と言った具合に少し不安を感じるのだがどうだろう。ファティやアラウホ、ぺドリ、エリガルなどのようにクラブを背負って立つという気概が彼からも見られるのかが楽しみである。

FW

メンフィス・デパイ

今季加入したオランダのエース。クーマンが気に入っており、クーマンのために来たと言っていた男。それだけにクーマン解任後どうなるかは怪しい。特徴は強靭なフィジカルとドリブル、そしてシュートのうまさ、そしてサイドや偽9番としてプレーでき、インテリジェンスも高い。

しかし、自分の武器に固執しすぎている印象がある。例えば、フィジカルで相手を背負って味方の上がりを待つが、待ちすぎて奪われたり潰されたりすることや、サイドで受けてドリブルで切り込むも、パスを出せばいいのにゴリ押しして奪われたりしてリズムを壊してしまうことがある。他にも、ミドルは上手いがもっと簡単な決定機をかなりはずしていることもある。

ファティとの連携は意外と良く、今は移籍したがグリーズマンともいい連携を見せていた。ワンタッチでの連携は練度を高めれば強力な武器になるかも知れない。

シャビは純粋な9番を採用したがるので、最適とはいえないが、偽9の動きだったり、単純にスペックが高いので、使われる可能性は十分にある。

また、某ベンゼマと近い選手だと思っている。もう少し、周りを生かすプレーヤシンプルなプレーが増えれば、彼のような万能ストライカーになれるかも知れない。

 

・アンス・ファティ

約1年の離脱から復帰したバルサの新10番。特徴はなんと言ってもその決定力で、豪快なミドルや、相手の股を抜くシュート、メッシのようなワンツーからのミドル、クロスからのシュートなど、さまざまなバリエーションから得点を決めている。

また、ドリブルが上手く、わずかなシュートコースを作る動きや、ネイマールとどこか重なるようなドリブルをする。しかし、怪我から復帰して以降はあまりこう言ったドリブルは見られない。

ネイマールデンベレ、デパイと決定的に違うのは、カンテラーノだということだ。そのため、周りにそういったタイプの選手が多いほど、共有力を発揮し連動した流動的なプレーを見せる。現在、バルサカンテラーノが増えてきており、シャビの帰還でバルサスタイルは復活するだろう。そうなれば、また唸るような美しいプレーを見ることができるかも知れない。

シャビのチームでは左サイドで起用されるだろう。

意外にも、ぺドリと共にプレーしたことが少ない。同じ18歳で若くしてスペイン代表で活躍した選手。彼らの共演はバルサの新時代、シャビのもとで見ることになるだろう。また、スペイン代表でも左を務めるので、スペインの新時代を担う2人でもある。

 

・ウスマン・デンベレ

言わずと知れたバルサの問題児であり究極の選手でありサッカーの祖。相次ぐ長期離脱に、遅刻、信号無視などさまざまな問題を起こしており、普通なら切られていてもおかしくない男。しかし、その圧倒的なポテンシャルによって一目置かれている男。

「才能だけならバロンドール」などと言われることもあり、メッシからは常に期待され、シャビからも改善すれば世界最高の選手の一人になるかもと言われ、トゥヘルにも指導した中で才能は一番だったと言われ、今でも多くのビッグクラブが関心を持っているとされている。

特徴は足の速さと両利き、最も簡単に相手を抜き去るドリブル、豪快なシュートである。いずれもバルサウインガーとしては不可欠な要素であり、これが彼の素行等にもかかわらず期待されている理由でもある。

しかしインテリジェンスが不足しており、無駄に持って失ったり、周りとうまく連携が取れなかったりする点が問題である。また、守備意識の低さも現代フットボールでは厳しいところである。こう言った点がシャビの素で改善されれば、本当に世界トップクラスの選手になるかも知れない。

 

セルヒオ・アグエロ

見てて申し訳なくなるぐらい今季不運な男。メッシとプレーできると思ってきたらメッシが退団し、練習で怪我をして数ヶ月離脱。やっとの思い出復帰したら不整脈で3ヶ月離脱と踏んだり蹴ったりである。不整脈に関しては本当にお大事にしてほしい。

運動能力の低下などが懸念されたが、流石の動きを随所で見せバルサにたりない本物のストライカーなんだなってことを再認識させられた。クラシコでは一矢報いる1点を決めた。これが彼のバルサ初ゴールである。クーマン解任後はスタメンで出場。ポストプレーや抜け出しなどを見せていた。

正直不整脈でのプレーは心配でなので、シャビバルサで出場する機会があるかはわからない。しかし可能ならば、真の9番として大いにチームを助けてくれるだろう。

 

・ユスフ・デミル

レンタル加入したオーストラリアの若手。プレシーズンで活躍しクーマンの信頼を得てトップチームで11番を背負う大抜擢。背は低いが、メッシのようなテクニカルな動きをする。サイドに貼るというよりは中に入ってくるタイプの選手なので、どちらかというと中盤的な選手かも知れない。

最初の方こそ出番があったが、右サイドで起用されるも悉くフィジカル負けして潰されてしまい、狙いどころになることが多かった。スペースがあれば突破することもできるがなかなか難しく、クーマンはすっかり起用しなくなった。

シャビのチームでも難しいだろうが、どうなるか見てみよう。

 

マルティンブライスワイト

ファティもデンベレアグエロもいない開幕戦でいきなり2ゴールを決めた究極の選手。足が速く、動き出しも悪くなく、意外とキレのあるドリブルを見せたりもする。そして意外と点を取る、意外性に包まれた男。真顔でダンスを踊ったりする姿からネタ枠になりがちだが、この手の補強で獲得した選手では珍しく当たりの部類である。

ただ、随所で足元の技術が不足しているのが見られる。そこは泥臭さでカバーするような男でもあり、ファンからの好感度は意外と高い。

 

・P・コウチーニョ

バルトメウの遺産。究極の選手。爆弾ではなく特級呪物だった。カットインから放たれるコウチーニョゾーンはデパイとファティに奪われた。そのデパイに対抗するためにデパイのフィジカル背負いをコピーしようとしたがうまく行かずロストマシーンに。そのせいか、テンポのいいシンプルなプレーをするとすごく良く見えてしまうバグが発生する。

今季良かったのはバイエルン戦とクラシコという謎の男。この2つの試合では投入から違いを作り相手の脅威となっていた。いずれも持ちすぎず、シンプルに回してボールを受けながら前進していた。強い相手だとテクニックをひけらかしして戦犯になるのが嫌だからシンプルにプレーしているのだろうか。その方がいいから最初からそれやってくれ。

シャビ政権でどうなるかは不明。四角形の中心で受けるのは割と得意そうではあるし、創造性もある。ワンツーでエリア内に侵入するなど、イニエスタやメッシ的なプレーもできないこともない。いずれにしても周りとの理解度を深める必要があるので、彼が自由にやってるだけでは機能しないだろう。その辺をシャビがどう評価するかによるだろう。ただ、理想論だが実現すればクレの攻撃を見せてくれそうな選手ではある。理想論だけど。

 

 

と、こんな感じだろうか。他にもいたかも知れないがなんとなくスムーズにでてきたメンツだけを描いている。一応、昨季と今季のバルサは全部見た上での率直な感想である。

シャビのチームがどうなるかはわからない。注目はシステムもそうだが、ブスケツやピケらの元チームメイトでもあるベテラン組がどうなるかである。ニコのあたりで触れたが、ドブレピボーテを採用するならブスケツよりもデヨングとニコのコンビの方が将来的なことを考えてもいいような気がする。

個人的な343

ファティ   デパイ   デンベレ

  ぺドリ      ガビ

  デヨング      ニコ

 ラングレ エリガル アラウホ

       テア

とかこんな感じだろうか。CBの人選が難しい。サイドバック化できるミンゲサもありだと思うし、経験的にピケもアリだろう。中央をデヨングにしてビルドアップを安定させるのもいいだろう。

ただ、3トップと2ピボーテはこれで見たい。リキを採用するならぺドリの位置だろう。ただそうなると、ガビを外してぺドリを右で使うことになる。個人的にこのシステムならぺドリは必須。似たような特徴を持つガビもできれば使いたい。リキがこれらに勝るメリットをもたらすことができるかが重要だろう。

あとは前線のオプションが少ないこと。ファティとデンベレが怪我したらどうするのかという問題がある。シャビはコマンを欲しがっているとか、スターリングをレンタルするとかいう話があるが、確かに必要になってくるだろう。

他の補強候補としてはダニオルモだろうか。個人的に彼は大好きな選手なので是非ともバルサで見たい。上のフォーメーションで言えば、ガビの位置で起用するのがいいと思う。前を向いて仕掛けられるし、センスもあるので攻撃を活性化させてくれるだろう。しかし高い。だが、ライプツィヒがCL敗退したのでワンチャンなくもないのかも知れないと思った。

 

まとめ

現在の戦力を振り返ったが、改めて見ても十分な選手は揃っている。もちろんCL取れるとか、クラシコアトレティコに勝てるとは言わないが、下位相手にあれだけ取りこぼしたり、ひどい内容の試合をするよなメンツではない。クーマンの時は選手まかせで戦術皆無だったために選手の良さが生かされなかったが、シャビ監督の元、明確なコンセプト、役割、ビジョンを与えてやれば、間違いなく輝くだろう。

今のチームが目指すべきは百戦錬磨の横綱的などっしりとした強者ではない。ウイイレ的に言えば星4ぐらいだけど、見てて楽しく、選手たちも躍動し、応援したくなる勢いのあるチームである。1819のアヤックスとか、南野のいたザルツブルクとか、ナーゲルスマンのライプツィヒとかそんな感じの勢い溢れるグッドなチームである。

昨季、コパデルレイを勝ち抜き、リーガ優勝争いに加わった時のチームはまさにこんな感じの勢いがあった。だがそれも長くは続かなかった。シャビ監督のチームには是非ともそういった応援しがいのある素晴らしいチームを作って欲しい。

これでシャビが来なかったら絶望ですけどね!!

ディナモ・キエフ戦〜そして新時代へ〜

 バルサがCLベスト16への望みを繋ぐには、絶対に勝たないといけない一戦。結果は0-1で勝利と、やはり苦しむことになりましたが、今回は勝ったことが何よりも大事です。

そんな試合の感想とかを書いていきたいと思います。

バルサのメンバー

ファティ  デパイ  ガビ

  デヨング  ニコ

     ブスケツ

アルバ ラングレ エリガル ミンゲサ

    テアシュテーゲン

 

といったスタメン。復帰したデヨングが左IH、直前でデストが出れなくなったので、そこにガビと言った形でした。デンベレとアラウホはベンチスタート。負傷したピケの代わりにラングレを起用。両CBがカード貰いがちなのが怖いところ。

崩しきれないバルサ

 試合展開としては、バルサがボールを握り攻め手を模索する中、キエフは奪ったら4~5人で全力ダッシュしてポゼッションを回復、なかなか迫力のあるカウンターを狙っていました。バルサとしては、デパイがフリーで撃てる場面などもありましたが、あと一歩でブロックされてしまうような攻撃が続きました。右も個で剥がせるデストではなくガビだったので、あまり迫力のある攻撃はできず。まあデストがいたらそうだったかというとそうでもないんですけど・・・。

 この試合特に多かったのは、右からオーバーラップしたミンゲサがクロスを上げるという攻撃。あれ?バルジュアンさん?それクーマンの最終手段では?と思ったけどこの試合だけは結果が全て。ならばと思って寛容な目で見ていましたが、それ以前の問題でした。ミンゲサのクロスはゴールラインを割ったり、遠くまで行ってしまったりして上げる意味あるのか?って感じでした。

 復帰したデヨングもあまり効果的な仕事をすることはできず。むしろカウンターを受ける時に中盤にいないこともあり、プレスが機能せずに自陣まで追い込まれるといった展開が多かったです。バルサとしては、押し込んで攻撃をし続けたいので、デヨングの立ち位置というのは依然として大きな課題になると思いました。

 バルサは確信を持てない手探りな攻撃が機能しない中、相手はボールを奪うや否やカウンターという確固たるビジョンを持って攻めてきました。迫力も相手の方がありましたし、うっかりCBが退場してしまったら絶望だな…という前半でした。

 

最終兵器投入

 苦戦するバルサ、ついにあの男が投入されます。そう、ウスマン・デンベレ。約4ヶ月の離脱だった上にこの男なので、正直使うにしても残り10分とかでだと思ったら65分での投入。この男が何かを起こさないと勝てない。そんな予感に包まれましたが果たして。

 基本的には幅を取り、意外にもボールをシンプルにはたくシーンもあり、スピードを生かして一気に決定機手前まで持って行ったり、中に切り込んでいってシュートというシーンも二回ほどありました。といった具合に、彼だけがいるだけでチャンスが増えて流れがバルサになりました。

 そして70分。今まで「テキトーに蹴ってない?」ってぐらい四方八方にクロスをぶちまけていたミンゲサさんですが、しっかりと中を見てグラウンダーのクロス。そしてその先には我らがウスマン・デンベレが!?と思ったら相手DFが触る。しかしクリアできずにファティの前に転がったボールをファティが豪快に撃ちました。これが相手ゴールに突き刺さりバルサついに先制。アグエロに捧げるパフォーマンスをし、バルサを救ったのはまたもこの10番でした。

 そのままなんだかんだで試合終了。終盤に追いつかれるクソ展開を警戒していましたが、最近不調気味のテアのビッグセーブもあり、クリーンシートで勝利。望みを次のベンフィカ戦に繋げました。

 

フレンキー・デヨング

 この試合、あまりパフォーマンスが良くなかった、というか最近ずっと存在感を出せずにいるこの人。コウチーニョのような災害というわけではなく、昨季の彼を知っている者からすれば明らかに不調とわかるから心配です。

 前回、デヨングはメッシがいなくなって迷いながらプレーしている的なことを言いましたが、やはりそうだと思います。加えてクーマン時代の役割も影響しているのでしょう。彼はクーマン時代に明らかにキャパオーバーというぐらいのタスクを任されていました。それでも機能していたのは、攻撃時のタスクが非常に明確だったから。メッシにいい形で預け、チャンスと思ったら飛び込むこと。しかし今はそれがなく、攻撃で違いを作ることはできなくなっています。にも関わらず、一応前に上がったりはするので、その空いたスペースをカウンターに使われたりしています。

 そしてニコ・ゴンザレスの台頭。彼はラマシア出身の選手で、ブスケツの後継者と呼ばれ、強靭なフィジカルとボールコントロール、そして推進力を持っています。何よりも、カンテラで養われたバルサスタイルはこのチームでは非常に強力な武器です。

 よく、バルサはデヨングが2人いれば勝てるなんてことが言われたりしますが、ニコはデヨングと似たプレーをすることもあり、この二人をうまいこと共存することができれば、ブスケツがいなくともより現代的にアップデートされた新時代のシャビ・バルサが誕生する可能性もあるのではないでしょうか。

 現状、デヨングは迷いながらプレーしている。それはメッシの不在による攻撃の形の問題と、タスクの不明確などが原因だと思う。得意の持ち上がりや飛び出しなどの使い所がわからないといった具合だろう。だから、その辺りをクリアにして、役割を明確にできる監督が来れば、彼は再び別格の存在となれると思う。

まとめ

 といった感じでクーマン解任後のバルサで最も重要な試合で辛くも勝利したバルサ。この試合は内容以上に勝ちが大事だったのでとりあえずよかった。バルジュアン監督的には最大の仕事を達成できたということで、あとは次のセルタ戦で勝てるかどうか。ここも勝てれば正直言うことなしです。そしてそのあとはおそらくシャビ就任発表からの代表ウィーク突入。21日にカンプノウでシャビの初陣エスパニョール戦。そして中三日でベンフィカというスケジュール。

 代表ウィークの間にどれだけ準備できるかがカギですが、代表に行かない選手もかなり限られてきます。そういう意味ではシャビも認めるデンベレがシャビの指導でどれだけ生まれ変われるかはこの期間にかかってるのかもしれません笑

 バルサの若手を優遇してくださるルーチョことルイス・エンリケ様ですが、ここで漢を見せて、「今のバルサはシャビの元で準備する時間が必要や!!代表には呼ばないからじっくり準備せえや!!!」とかしてくれないですかね笑

シャビ監督就任前、最も重要な試合へ

超絶重要な試合

 日本時間11月3日午前5時から、グループリーグ4節のディナモキエフ戦がありますね。

 この試合、ある意味クラシコよりも大事な試合と言えるかもしれない。ある意味ね。どういった意味かというと、ここを落とすとグループリーグ敗退が濃厚になるばかりか、ELに行けるかすら怪しくなってくるという意味です。

 シャビ監督の就任が濃厚とされる今、暫定監督はチームを正しい道に戻せればいいと言いましたが、ここだけは内容度外視でなんとしても勝たなければならない。

前回の試合

 前回はカンプノウでの試合でした。結果は1-0でバルサの勝利。内容的にも、バルサが押し込んで支配し、キエフはほとんど何もできないと言った試合でした。しかし、バルサとしては押し込んでボールを支配しているだけであり、効果的な攻撃ができていたかといえば怪しいところです。キエフとしてはスコアレスドローが狙いだったでしょうし、この内容でアウェイの地でも勝てるのかと言われるとうーん。

違い

 前回はエリック・ガルシアが処分を受けていたため、ラングレがCBとして出場しました。また、ファティは頭から出れる状態ではなく、途中出場だったこと、ルークデヨングがスタメンだったこと、などが違いでしょうか。

 今回は負傷していたアラウホとデンベレが復帰します。前回もいましたが、久々の試合という意味ではデヨングとファティの復帰も大きいです。バルサとしてはアグエロの離脱が痛いですが、一応スカッドを見ると、だいぶマシなリストになったと思います。

 ただ、デンベレがスタメンというのは考えにくいですので、出るとしても60分以降、最悪出ない可能性も十分あると思います。

 前回のキエフ戦前の4試合は2勝2敗の6得点6失点という状況。今回は3試合で0勝2敗1分という状況。チーム状況としては、今回の方が悪い中、アウェイで勝てないバルサがアウェイでの試合ということで大きな不安が残ります。

 

展望・デンベレの復帰

 バルサとしてはどうしても勝たないといけない試合。バルサとしての矜持もそうですが、決勝ラウンドにいけないと財政的にもさらに厳しくなるだろうから、そういう意味でも勝たないといけない。また、次のベンフィカ戦はホームなので多少有利に働くと思いますが、アウェイのバイエルンに勝つというのは現実的ではありません。バイエルンが全部勝って、バルサバイエルン以外に勝って2位で突破というのがギリギリのラインでしょう。

 シャビ監督が来れば、バルサを立て直してくれると信じていますが、それまでにCLから姿を消すというのは絶対に避けたいところ。バルジュアン監督の初陣では、ちょっとした変化は見られたものの、今回復帰したデヨング、アラウホ、デンベレは他の選手よりも適合してないと思うので、その辺りも含めてどう言ったサッカーをするのか、難しいところです。クーマン的に個に頼るのも今回に限ってはアリだと思います。復帰した選手が重要な役割を担うと思うので、いきなり新戦術で混乱するよりはマシだと思います。

 鍵はやはりデンベレでしょうか?今のバルサにはない幅と深みをもたらすことのできる選手です。周りと合わないのはそうですが、個人で2、3人抜いたり、理不尽なミドルを持っているので、相手としてはいるだけで嫌な選手。彼がいることで、空いてくるスペースもあるはずです。問題はそこを有効に使えるかどうか。デンベレを起用するのであれば、その辺りをバルジュアンがどれぐらい整備できるかが重要になってくると思います。

 また、勝てるならどんな内容でもいいと言いましたが、であればデンベレはますます重要になってくるかもしれません。トッテナム戦のスーパーゴールから久しいですが、相手を引き込んで独力でのスーパーカウンターを狙うのもありだと思います。リヴァプール戦では似たような状況で外しましたが、今回決めればスーパーヒーローになれるかもしれません。他の選手なら遠慮して迷ったりする場面で空気を読まずにシュートを撃って、その結果決めるなど、あの空気の読めなさが今のバルサにスパイスを与えることを祈りましょう笑

 そしてフレンキー・デヨングの復帰。ここ数試合、彼のいない試合が続きましたが、ニコやガビなどのカンテラーノが躍動。彼とぺドリの不在を感じさせないパフォーマンスを見せました。しかし結果は勝てていないのだから、やはりデヨングは必要なのだと思います。しかし、今季は加入して以降最もバルサスタイルに悩んでいるように見えます。バルサスタイルを目指すバルジュアンの戦術にいきなり適合できるとは思えませんので、監督の采配に大きく左右されることになると思います。

 最近のバルサは左に人が集中しすぎるので、右にいることの多いデヨングは空気になってしまうこともあります。しかし、左でゲームを作れば、それだけ相手の陣形も左に寄るので右がスカスカになってきます。そして右にいるのはデンベレとデヨング。この状況を想定してうまいことデザインできれば、いい形を作ることができるのでは?

 デヨングや他のバルサの選手もそうですが、昨季に比べて不調なのは、メッシがいないからという理由が大きいと思います。今まではメッシを信じて預ければ良く、メッシを信じて走れば良かったのです。これほど単純なことはない。

 しかし今は違う。誰に預けるべきなのか、走ったとして誰が出し手になるのか、その辺のことをクーマンはメッシが抜けて以降全然構築してこなかったのだと思います。だからデヨングもなかなか飛び出せないし、バックパスや横パスが多くなっているのだと思います。

 メッシがいてもマドリーやアトレティコ、パリなどに勝てなかったのは、彼らはメッシだけなら止められるからです。だからメッシに全てを委ねていた昨季は、メッシだけで通用する試合にしか勝てなかった。メッシが封じられた時のプレーの仕方を知らなかったのだと思います。だからこそ、メッシの抜けた今季はそもそも攻撃の仕方のわからない集団になってしまったのですね。

 ちょっと脱線しましたが、要するに誰がどのタイミングで出すか。それを整備するだけで攻撃の形ができてくると思います。左で作って、対角のデンベレが走ってディフェンダーを釣って、薄くなった中央にデヨングが飛び込む。と言った形は今までしてきたサッカーをしても、再現するのはそう難しくないと思います。ただ、この形だとカウンターのリスクがあるので、アラウホの出場も重要かもしれません。とにかく、バルジュアンとしては、誰が出し手になるのか、をチームで共有できるようにしておく必要があると思います。

 アグエロが出れないし、ファティとデンベレも復帰直後ということもあって、おそらくコウチーニョがそこそこ出ると思います。正直今期のパフォーマンスは目を瞑りたくなるものですが、デンベレの存在で中が空いてくれば、得意のシュートを打つ機会もあるかもしれません。また、この二人、たまーにいい連携を見せることもありました。さっき言った、デヨングの飛び出しやデンベレのカウンターにしても、この男が出し手になってアシストすると言った展開も想像できないわけではありませんしね。

 出るかもわからないデンベレでこれだけ話すのもアレですが、やはり彼が右にいると、今のチームだと見えてくる景色が違ってくるのではないかと思いました。

 正直あまり期待してませんが、おそらく出るだろうから出るならこういったことをしてくれたらいいなと言った話でした。

まとめ

 長々と書きましたが今回は絶対勝たないといけない試合。引いでデンベレでよーいどんしてもいいし、最悪クロスゲーしてもいいです。理想は次につながるサッカーをすることだけど、内容は良かったけど勝てませんは許させれません。

 スカッド的にはバルサの方がいい選手が揃っています。しかしだからと言って今のバルサにとってキエフは決して格下ではない。と言った気持ちで望まないと痛い目を見るかもしれません。

 アウェイで厳しい一戦ですが、ここを乗り切ればシャビ就任の希望が見えてきます。選手たちも気合十分で臨むと思うので、全力で応援したいですね! 

 

クーマン解任後初試合 アラベス戦

クーマンが解任されて最初の試合

 クーマンが解任されて3日。暫定監督のセルジ・バルジュアン監督の元で初めての試合が行われました。相手は降格圏に近いアラベス。リーガ2連敗中のバルサとしてはなんとしても勝たなければならない試合。しかしクーマンを解任したのだから、結果だけでなく内容面も改善しなければならないと思っていたのでどうなるか楽しみではあリマした。

ぱっと見の変化

 立ち上がりはバルサがボールを握り、ロストしても即時奪回する展開。正直この時はプレーの意識がクーマンの時とは見違えるように見えました。例えばサイドでの三角形の構築も意識してるよな気がして、今までより連携が取れていたように見えました。デストがサイドで受けた時にガビがチャンネルランをして受けてクロスを入れたり、相手スペースにデストが切り込んだりと、ハーフスペースを使う意識が見えました。今までがおかしすぎただけだと思いますが・・・

 左も、デパイが無駄に持ちすぎることなくプレーできていた印象。エリックガルシアとジョルディ・アルバが加速してゴール前までドリブルするシーンがありましたが、スペースがあれば行けという指示なんでしょうか。ミンゲサはデストと入れ変わって上がってクロスを上げたり、時には内側でサポートしたりと、セルジロベルト的な臨機応変さを見せていました。右からのクロスがそこそこありましたが、慣れてないのか精度が全然で可能性がありませんでした。その辺りは練度が大事ですね。

 とはいえ、途中までは綺麗でも、最後の局面は全部クロスというのはバルサではありません。クロスも1つのオプションですし、できないよりはできたほうがいいのでやめろとは言いませんが、あくまでもバイタルからどうやってディフェンスラインを攻略するかといった課題は全然解決されていないように感じました。その点、アグエロやメンフィスのポストプレーが目立ちました。明らかに、クーマンの時よりも9番が下がってきて叩くシーンは多かったと思います。

 と、最初の方はかなり、バルサのサッカー的な輪郭を感じましたし、クーマンの時より見栄えは良かったというのが率直な感想です。しかし、仕上げの部分をどうするかといったクーマン時代にずっと目を瞑って思考放棄された部分はそう簡単には治りません。その部分をセルジが改善できるのかは分かりません。正直そこまでは期待していませんが、プレーを見ると、少なくともチームを正しい道の上に戻そうとしているのは伝わりますし、暫定監督としてはそれで十分だと思います。

悩ましいバルサの中盤事情

 この試合、ニコとガビの二人が非常に良かったです。ガビは今まではチームのバランスを取る、ぺドリ的な役をこなしていましたが、今はよりゴールに迫るような、攻撃的なプレーが見られるようになりました。ニコにしてもそうで、チャンスを感じさせるプレーを多くこなしていました。ぺドリとデヨングが圧倒的とされていましたが、バルサのサッカーをするならこの二人の方が適しているのかもしれません。そういう意味では、今回のチームはファティ不在で前線にカンテラーノがいませんでした。ですので、中盤と前線のリンクがしっかりできなかったのかもしれません。

 ぺドリとデヨングは今季はあまり調子が良くありませんが、クーマンのチームは彼ら二人に限らず全員が悪く見えるパフォーマンスだったので、彼らも全く違ったパフォーマンスを見せる可能性があります。今回の試合、崩しの場面はともかく、内容自体は改善していましたし、何より、クーマンの時よりも多くの選手が輝いていましたので。どういう意味でも彼らとファティの復帰は楽しみです。

 最後にリキプッチについて。この試合の彼のパフォーマンスは悪くなかったです。何か点の可能性のあるプレーをしたわけではないですが、常に立ち位置を修正して動き回る様子はシャビのようでしたし、ボールロストもほとんどありませんでした。コウチーニョと位置が被ったりしていたので、この二人を一緒に起用するのは難しいと思います。

 バルサのサッカーをするのであれば間違いなく重宝される選手ですが、ぺドリ、デヨング、ガビ、ニコの4人があまりにもいいので、そこと比べると序列が5番目というのは割と納得する位置なんですよね。4-3-3を使うのであれば、インテリオール2枚を争うことになるので、このうち3人は出れないことになります。あまりにももったいない笑。

 ブスケツを全試合フルで使うのは問題だと思うので、他の選択肢も必要ですよね。ならば、デヨングかニコをピボーテにするか、2枚にしてタイミングを見て片方を上げるとか。シャビの343はスクエア型なので、デヨングとニコのピボーテに、ぺドリとガビorリキをインテリオールにする形なら、かなりいい感じかもしれません。

 といった具合で、今回の試合を見た感想でした。セルジがすべきことはチームを正しい道に戻すこと。あとはシャビの出番でしょう。そういう意味では短時間でクーマンの時よりも改善したと行ってもいいのではないでしょうか。前が前だっただけに、めちゃくちゃ甘い見方をしてますがね・・・

 ただし、CLのディナモキエフ戦は何があっても勝たなければいけません。怪我人大量で監督交代直後ですが、どうにか意地を見せて欲しいところです。リーガは首位マドリーと8ポイント差。昨季は一時期11だか14?ポイントぐらいの差がついたのに優勝争いに参加できたので、まだまだ諦めるには早いと思います。マドリーもアトレティコも結構コケるので()

シャビ監督早く来てくれ〜〜〜〜〜〜